吉居 命 様 75歳
私は晩夏から初秋にかけての軽井沢が大好きである。盛夏にはとても行く気にはなれない。この街の雰囲気は散歩が一番よく似合う。涼風が吹き抜ける緑陰の小径を何の目的もなく、作務衣姿でぶらりと散歩する。この醍醐味は堪えられない。そこで、今回は白の「しじらみじん」を着込み、緑の「しじら」と霜降りの「高島縮み」を着換えに入れて、八月の終り、九月の初めの一週間ばかり出かけてみた。旧軽銀座は未だ夏の余韻が色濃く残っていたが、訪れた万平ホテルのロビーは本来の静寂を取り戻しつつあり、テラスのカフェもゆっくり落ち着けた。箱根の富士屋ホテルではカナダから来た老夫婦に質問攻めにあったが、ここでは文士と間違われた。あの着物の本場、京都でも僧侶と間違われてよく似た経験をしたが、やはり甚平姿と異なり特殊な服装のようだ。海外での反応は未だ経験していないが、機会があれば一度試してみたいものである。何れにしても作務衣の付き合いはこれからも続くであろう。
【ご購入商品】 しじらみじん作務衣(ベージュ・濃紺・グリーン・グレー・中紺・淡紺・黒) 【お徳用】高島ちぢみ作務衣(グレー・ブルー)
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