入月力様 49歳 会社員
作務衣というと、陶芸家とか染織家とか「そっち系」の人がさりげなく着ているという印象があります。なにあろう私も「そっち系」へ野心満々で購入したのですが、さっそく袖を通して姿見を覗くと、そこには旅館の番頭さん風の人がいました。う~ん、ちょっと方向をまちがえて「あっち系」に行ってしまったようです。無念! それにしても、この作務衣はジャージのように軽いし、案外、スニーカーばきで庭にも出られるようなカジュアル性もあるので、部屋着とかにはもってこいです。昨今の中高年は、老いを恥じ恐れるかのような破廉恥なカッコウをして年齢を詐称することに汲々としているわけですが、作務衣はそういう確信犯的なムリをしないですむ居直りの心地よさがあります。ま、最初しばらくは世間の目が気になったりもしたのですが、すぐにあなたの作務衣姿はご近所の風景になじんでしまいます。それはまさに伝統の力のなせる技というべきでしょう。 私はジャージの代用感覚で着てますが、はっきりいって機能性そのものはジャージには及びません。しかし、作務衣に身を包むと、精神的にワンクラス上にいったような不思議な充実感をおぼえます。(私は篠笛という横笛を吹くことを嗜みとしているのですが、音に対する感覚が明らかにちがってきます) 世辞やヨイショは嫌いな性分なので、最後に不満点も指摘しておきましょう。それはズボンのゴムがまったく緩いことで、なにゆえあのゴムの強度が選ばれたのか、理解できる人はいないでしょう。不便な点までを伝統として継承するストイックさは必要ありません。所詮作業着なのだから、利便性や機能性は大事にしてもらいたいものです。 そういった瑕疵もありますが、トータルとしては満足しています。価格がもう少し安く、ゴムの問題が解決すれば、世の中高年に爆発的に流布する潜在能力も秘めていると思われます。とれあえず私は冬用の作務衣も購入予定です。ありがとうございました。
【ご購入商品】 丈夫で着やすい 寺用作務衣(濃紺・黒・茶)
※記載商品は既に完売している場合もございます。予めご了承下さい。