高機能作務衣 草緑(こうきのうさむえ くさみどり)

前回の新作発表からわずか半年…。大人気シリーズ、高機能作務衣にまたひとつ新たな星が生まれました。
新作誕生のサイクルの早さに、皆様驚かれたことでしょう。しかし、それだけ高機能作務衣に対する会員の方々からのご要望が非常に高いからなのです。
思い起こせば、作務衣も時代と共に変わらなければ…という信条のもと、「作務衣進化論」というテーマを打ち立てたのが6年前。
そのテーマのもとに開発いたしました高機能作務衣第一号の発表当時には、「作務衣に高機能とは如何なものか…」と危惧する声が上がるほどの革新的作品も、おかげさまで今やすっかり皆様の間に定着し、嬉しい限り。価格、高機能、ゴム袖の三位一体の魅力が大いに受け入れられ、その喝采が新作開発の原動力でもあった訳です。
気遣い無用の高機能を、羽織のある完璧な作務衣姿にて楽しめる妙味です。

高機能作務衣 濃紺、渋茶(こうきのうさむえ のうこん、しぶちゃ)

私どもが創立以来、大きなテーマとして常に掲げてきた“作務衣のある暮らし”。
その日常をもっと便利で行動的に愉しんでいただきたい。そんな観点から生まれたのが、今では多彩なバリエーションも揃い、相変わらずの人気ぶりを誇る高機能シリーズです。
普段の暮らしの中で活動するのに、いちいち袖まくりは不便だという声から袖はゴム袖仕様。秋冬になると寒風が吹き込まなくて嬉しいという声も。
その人気振りは、前回の新作発表以来わずか半年で新作が登場という事態にも表れています。というのも、とにかく早く新しい彩りが欲しいという、実にたくさんの会員の方々からの強いご要望に押し出されてのもの。これほどの人気とは…私どもも改めて驚いている次第です。

高機能作務衣 黒(こうきのうさむえ くろ)

青色の上に黒を重ねた二度染めから生まれた、深く美しい黒。伝統技法が織りなす手もみ風の「シボ模様」。高機能作務衣と一言でかたずけられない魅力を持つこの作務衣は、植物繊維から生まれながら、絹の光沢と手触りを持つレーヨンをさらに開発した“ジュンロン”で作り上げました。
“ジュンロン”は柔らかで軽くしなやかな風合いを保ちながら、引張強度が高く、縮みも少ない非常にタフな新素材です。その上に「撥水加工」を施したのですから、もう怖いものなし。しかも丸洗いOKです!
美しさと強さを兼ね備えた「高機能作務衣 黒」を纏って、光をお供に季節を探しに出かけてみませんか。

高機能作務衣 綿鼠(こうきのうさむえ めんねず)

発売以来、優れた高機能加工と明るさのある紺色が人気を博し、高機能作務衣をレギュラーの座に押し上げてくれた「綿紺」。その後を継ぐかたちで登場したのが、この「高機能作務衣 綿鼠」です。
素材はいうまでもなく肌触りの良い綿100%。加工は、定番の撥水・撥油・形態安定加工です。

高機能作務衣 綿紺(こうきのうさむえ めんこん)

分別ばかり要求されるが、男の心にはいつも、少年時代の自分が住んでいる。
泥まみれになっていた。禁じられた事がしたかった。
そんな自分が、今を支えている。いいじゃないか、たまには。作務衣を着てる時くらいは…。
撥水・撥油加工で水はもちろん油もはじき、形状記憶安定がシワ防止。
開発当初に感じていた一抹の不安などどこ吹く風、高機能作務衣がすこぶる順調。本当に作務衣は生活の中に幅広く定着してしまったという感じが強くします。
まず、ちょっとした水や少々の雨ならはじいてしまう強力な超撥水加工。これはもう、高機能の定番です。
水をはじくのなら油分も…というわけで、今回新しく撥水加工も施しました。お茶やコーヒーばかりでなく、食事中の不始末もOK。さらに男の料理づくり…この作務衣で颯爽と台所に立ってください。
そして大好評の、形状記憶安定。生地自体に伸びようとする修正を持たせ、いつでもピシッとしわのない作務衣が着れます。丸洗いしても同じ。乾けば元通りということです。
もうひとつ。写真のように袖口にゴムを通しました。いちいち袖をまくることなく手仕事もスムーズです。
作務衣ライフは精神の解放。小さなことには気を遣わず、のびのびと楽しんで欲しいものです。

高機能作務衣 墨彩と緑彩(こうきのうさむえ ぼくさいとりょくさい)

友、遠方より来たる。同じ衣に着替え、ひざ突き合わせて杯を交わす。心解き放たれ、時は遡り話は尽きず。秋の夜長も足りぬ程――。
こんなひと時はいかがでしょう。ゆかたやパジャマもいいけれど、揃いの作務衣なら相手の方も大喜び。
そんな時、ご紹介の「高機能作務衣」がうってつけ。シワを気にすることもなく、お酒がこぼれても平気。そのまま寝入ってもいいし…。
ご本人の作務衣以外にもう一着。訪れる人のためにご用意を。私どもからのご提案です。

高機能作務衣について

高機能に異論なし――会員の皆様の判定です。
伝統様式をきちんと守った作務衣、そして、今に生きながら新しい可能性を広げていく作務衣――私ども、「伝統芸術を着る会」では、作務衣には大きく分けてふたつの作務衣があると認識しています。
端的に言えば、前者は正藍染作務衣であり、後者はデニム作務衣であるということです。
素材や味わいの違いという程度で、それはたいした違いではないと私どもは考えています。
しかし、水をはじいたりシワを無くしたり…それも意図的に加工という形で成すことに関しては、意見の対立がありました。
そこで、会員の皆様に下駄をあずけた形で呈示したのが、“高機能作務衣”だったのです。
結果は、これが大好評。「高機能だから買う気になった」などの声が殺到したのです。
なるほど作務衣が奇抜なものでなくなり、洋服などと同じ次元で捉えられるようになったのなら、高機能加工は特別なことではありません。これもまた、今日に生きる作務衣なのです。

利休茶羽織(りきゅうちゃはおり)

「利休ですよ…」と答える嬉しさは格別!
<利休茶>の作務衣というと、どうしても“茶道”というイメージが浮かび、茶の湯の心得など無いから…とためらいがちになる方もおられるかと思います。
それは少し短絡。むしろ、形式や堅苦しさとは反対の立場にこの作務衣はあります。
何かと気を使う仕事や人間関係から解放されて、ゆったりと自分だけの空間にひたってください。端正で格調高いこの<利休茶>作務衣をまとったあなたの存在はひときわ鮮やかに見えるでしょう。
フォーマルな装いとまでは申せませんが、この「利休茶作務衣」なら知人宅への訪問や、趣味の集まりなどにすすんでご着用できます。
「おっ、この色は?」などとたずねられたら、胸を張って「利休ですよ」とお応えください。その時から、あなたの評価はがらりと一変します。
裏地は鮮やかな抹茶色
裏地に凝る――それが粋だと言われます。表地が渋めの茶なら、お抹茶のおうすを思わせる品の良い緑。この表地との配色は鮮やかの一語に尽きます。

利休茶作務衣(りきゅうちゃさむえ)

見る場所や角度によって色調が微妙に変化する!
この「利休茶作務衣」、説明のように自然の力を借りた一枚一枚の手染め。ですから、それぞれがまったく同じ色というわけにはいきません。もちろん、それは白と黒というような違いではなく、ごくごく微妙な違いです。
また、色の異なったタテ糸とヨコ糸の交織ですから、見る場所や角度によって微妙な色合いの変化が出ます。例えば家屋の中と、太陽の光の下――という具合です。それもこれも、手づくりの証明。逆に、だからこそ<利休茶作務衣>なのです。
布地はもちろん木綿100%。形や機能も、作務衣の基本様式をきちんと守っています。其の上での利休茶。作務衣に侘びの世界が加わりました。

利休茶復元に燃え上がった職人魂(3)

古き伝統を守り、新しい伝統をつくる職人魂
“利休の色”の復元に、その持てる知識や技術をフルに発揮してくれたのが、長年にわたり私どもと一体となって、作務衣の普及に務めてくれた武州の皆様です。
江戸の昔より、綿の産地として、また藍染、織物の名産地として有名をはせてきた土地柄だけに、私ども「伝統芸術を着る会」が持ち込んだこの難問にも、この地の職人さんたちが誇りを持って立ち向かってくれました。
試作から仕上げまでを担当していただいた武州織物協同組合の熊井信人氏は、
「最初は驚きましたが、作務衣の質的向上のためなら…とその気になりましてね。何しろお手本がありませんから、文献調べから始めましたよ。空気酸化、重ね染め、交織…とうちの技術をフルに駆使して取り組みました。染めては捨て、織っては捨てをいやになるほど繰り返しましたが、その甲斐あって、我ながら満足のいくものが仕上がりました」
と語ってくれました。
古き伝統を守り、新しい伝統をつくる。職人魂に最敬礼です。
富と権勢に屈することなく、侘びの芸術に生き抜いた男――利休
千利休。大永2年(1552)、堺に生まれる。17歳で武野紹鴎について茶を学ぶ。長じて織田信長、豊臣秀吉に仕え、茶頭となり茶の湯の第一人者と称されるようになる。特に秀吉は事あるごとに大茶会を開き、利休をしてすべてをつかさどらせたため、利休の名は天下に広まり、多くの大名たちをも弟子とする勢いを得る。
利休は当時流行したきらびやかな書院茶の湯に対して、「侘び(閑寂な風趣)」の境地を重んじた草庵風の侘び茶の湯を提唱。新しい茶道の理論を確立し、現在の表千家、裏千家という茶道流派の原型を作る。茶の湯を通して、茶器・花器の道具類や建築、料理、装身具、色…など多面にわたりその好みが影響を与え、やがては《利休好み》とよばれる侘びの文化が生まれるまでになった。
「日本の様式美を再興したルネッサンス人」として、利休の評価が再上昇。