武州正藍染 麻混作務衣

夏でも武州を堪能したい…そんな声から生まれました。
「武州正藍染作務衣」といえば、染めは藍、素材は綿という作務衣の王道。私どもすべての作務衣の原点として、当会創立16年目を迎えた現在でも、不朽のベストセラーとして堂々の存在感を常に示しています。
その武州を、夏に存分に楽しめる一着として新たに開発してもらえないだろうか。いわば、「夏の武州」を創れないだろうか。そんな声が出たのは、長年の武州愛好家の方々からでした。武州が好きでたまらないから、盛夏でも着続けたい、手放したくない…。高まるばかりの熱望に、当会の原点たる一着の変化を望まない私どもも遂に根負け致しました。
涼やかな藍の表情と綿と麻の着心地が実にいい
あれもこれもと会員の方々からのご意見・ご要望は色々ありましたが、スタッフ会議にて吟味し尽くした結果、基本的な部分はそのままとし、素材に麻を加えて涼感を高めようということに落ち着きました。
完成致しました新作は、まさに夏の藍染め作品の決定版とも呼ぶべきもの。凛々しい藍染めの表情と、麻と綿の織り成す涼やかな肌触りの共演がこの夏を一段と愉しいものにしてくれます。

搦織作務衣 京極と羽織(2)

紗や絽を超えた『透間の美学』の究極を追い求めて…
「搦織(からみおり)」とは、古来より盛夏の正装和装として、法衣や神官、大店の旦那衆など、社会的地位を確立した人々がまとう着衣の生地技法として用いられたもの。
新作「搦織作務衣 京極」は、二本以上の経糸を一組にして、それを緯糸の間で搦み合うように織り上げるその技法により、紗や絽以上の清々しい透間が生まれ、着る方に次のような利点を与えてくれます。●紗や絽を超えた美しい気品を醸し出す姿●豊かな透間による抜群の通気性●シワになりにくく、軽やかな着心地●肌との接触面が少ないため、ベトつかず常に爽やか。
しかも上衣は肌着との重ね着によるお洒落さを表現するために一重に、逆にズボンは程よい透間と上衣との凛としたコントラストを付けるために共布で二重にし、全体の雰囲気をさらに清楚で気品の高いものにしています。
当会発の夏のお出かけ着があなたの夏を変える!
考えてみると、本格的な夏のお出かけ着は当会初。それも透間豊かな黒とくれば格調の高さは類を見ません。まとう場面も、例えばカラオケパーティーに颯爽と着て行けば、気分はまさに大店の大旦那。注目され、その場の話題の主になること請け合いです。
季節柄、お盆の席でお召しになる一着としても最適。素朴な中にも漂う黒の気品が、ご先祖様をお迎えになる席の荘厳さに凛と映えることでしょう。
シワになりにくく軽やかな着心地を備えていますから、帰省の際の一着としてもぜひお薦めです。格段に違う透かし加減と涼感で、いつもの夏とは違う自分になれる夏…。「搦織作務衣 京極」で、季節の主役になれる実感をお愉しみください。
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搦織作務衣 京極と羽織(1)

目で涼を得る。『透かしの美学』ここに極まる。
風にそよぐ木々の透間から差し込む木漏れ日に、肌で感じる以上の視覚的な“心の涼感”をおぼえる…。その自然が醸し出す涼感を意識的に取り入れたのが、夏における衣・食・住の風物詩。簾、打ち水、金魚鉢、江戸切子、そして紗や絽…。それは高温多湿な日本の夏を、目でも涼を得るために工夫された、先人たちの英知と粋の賜物であります。
その粋を作務衣を通じてお愉しみいただくために、私どもでは『透かしの美学』とテーマを掲げ、透間豊かな紗や絽の作品を発表して参りましたが、「紗や絽を超えた、盛夏だからこそ表現できるもっと豊かな“透間の粋”を創ってもらいたい」という会員の方々からのご要望が近年ひっきりなし…。
それならば単にその声にお応えするだけではない、二千年の夏という格別な機会に相応しい『透かしの美学』の記念碑ともなるべき究極の作品を創りあげようではないかと、この春から開発に着手。古来より伝わる「搦織(からみおり)」という技法を採用することにより、遂に新作「搦織作務衣 京極」の完成に漕ぎ着けました。

正藍染綿絽ゆかた 蒼風

伝統の染め技法を採用した綿絽のゆかた
ここ数年、ゆかたが大変なブームとなっています。特に若い女性の間では、大胆なまでに派手なプリント模様のゆかたが大流行しています。この傾向は決して悪くはないのですが、古くより受け継がれてきた“ゆかた”の様式美を考えると、ちょっと首をかしげたくなります。
そこで、当会では万人を唸らせるような本格高級ゆかたの開発に取り組んでまいりました。昨年の叢雲に続いて今年の新作は蒼風(そうふう)です。
その端麗さに行き交う人の目はクギ付け。
素材は綿。織りは五本絽。そして染めは五十年ぶりに復活させた伝統の技<竜巻絞り染>です。意図的にムラを作り、濃く染まる部分と淡く染まる部分が独特の縞模様を作ります。これが何とも艶っぽくて粋。そのくせ何ともいえぬ気品が漂います。
男性用は十回染めで濃い目に。女性用は五回染の水浅葱(みずあさぎ)―おそろいでお召しになれば、その色合いはさらに絶妙。行き交う人の目をクギ付けにしてしまいます。

先染サマーウール作務衣 涼峰

「良いのもは、やはり良い」
「盛夏号の巻頭?サマーウールしかないでしょう」と、スタッフが一言。数日前の企画会議に参加した際には、「二年続けて同じ素材の作務衣を巻頭特集にするのは如何なものか」との当方の指摘をめぐり論争したのが嘘のよう。それはサマーウール作務衣が、“良いものは、やはり良い”というゆるぎない地位を築いた証でもあったのです。
カタログにおける決め事までも一蹴してしまう魅力…
私ども伝統芸術を着る会では、「作務衣かたろぐ」の巻頭は、新作作務衣をご紹介することを決め事としています。そのために重ねてきた、この十五年の努力が、他には類を見ない作品の数となって、「作務衣の専門館」という称号までいただくようになったのです。その十五年の間につちかった誇りや実績、カタログの巻頭には新作をという決め事までも、“良いものは良いのだ”と軽くいなしてしまうほど、サマーウール作務衣は、夏の作務衣の完璧な完成形として存在しているのです。
人気の秘密は『夏の作務衣』としての完璧な完成度
その人気の高さは、昨夏、機能性や意匠はそのままに、神色として発表した『涼感』が、シリーズ史上空前のヒットを記録したことにも表れていました。
急きょ、会員の方々へのリサーチを行った結果、その秘密は<夏の作務衣>としての魅力が、完璧にこの一着に集約されているからだと云うのです。●原色を避けた明度の高い中間色を採用した彩りは夏にぴったり●雨や水、コーヒーも弾く強力な撥水加工で、雨の日もまた愉し●小さく折りたたんでもシワにならない防縮・防シワ加工のおかげで旅行の際にも重宝●強い撚糸のクレープ糸を採用しているため、ケバ立ちを抑え、ホコリが付きにくい…と、枚挙にいとまがない多彩な魅力が、ケタ違いの人気に結びついたのでした。
先染めによる手法により清々しい表情を実現
ここまで愛され望まれる作務衣なら当方としても異存なし。今年の盛夏号の巻頭もサマーウールが飾ります。彩りは、夏の萌える新緑に映える、“しもふり浅茶”。発色を良くし、味わいを深めるために糸を先に染め上げ、しもふり調の織りによって生地の表情を醸し出し、ご覧のように実に涼しげな彩りと相成りました。

サマーウォーキング作務衣

“ちょっと”のつもりの散策が、つい足を伸ばしてしまう。そんな軽やかな気持ちにさせる一着です。
心も身体も思わず弾む、麻の風合いの涼感、そして着心地の快適さ。活動的な季節に合わせ、動きやすく、汗をかいても遠慮なく丸洗いOK。もちろん、おしゃれも抜かりなし。簡単着脱の替え衿が、散策の気分を盛り上げます。
季節の旬と愛でる心の贅沢。今まさに旬のサマーウォーキング作務衣で、快適に味わいたい。
いのち萌えるせっかくの夏。ここはひとつ、“精神の開放”と“旬の発見”を戸外で楽しむべく、出かけてみませんか。
夏が暑いのは自然の営み上あたりまえ。だからこそ、颯爽と胸を張り、「季節を楽しむ!」という凛とした思いこそ、旬を愛でるための基本。そうすればいつもの小路にも趣を感じ、緑の葉のそよぐ姿にも、旬の息吹を感じるはず。
そんなときこそ、待望の新作サマーウォーキング作務衣が真骨頂を発揮します。“これを着て散策に出ると、もうちょっと足を伸ばしてみようかな、という気分にさせてくれるから不思議だよ”と、ご試着いただいた方からも好評をいただき、まさに夏を制する“旬の作務衣”として当会スタッフがこの夏イチオシの逸品です。
清涼感あふれる麻の風合い、軽やかな着心地に加え、シワにならない、丸洗いできる、しかもお洒落な替え衿付と、その様相はまさに旬づくしの作務衣。この夏あなたを変える一着です。

森林浴作務衣 壮快(2)

繊維に森の力を付加した画期的な技術との出会い…。
そんなおり、私どものよい相談役になってくれている繊維会社の研究員の方から連絡があったのはまさに天佑。森の香りで気分を爽快にする生地加工したのがあるんだが、一度話を聞いてくれないか、というのです。とるものもとりあえず駆けつけて見せていただいたのが「フォレスト」という繊維加工でした。
それは、森の中を散歩すると心身ともにリフレッシュできるという森林浴の効果を着るだけで味わえるという画期的なもの。ヒノキから抽出した天然エキスを繊維に付加することにより、森林浴・抗菌・防臭などの効果を生み出す、まさに夢の天然機能だったのです…。その自然の恵みを存分に生かすために、新作の素材は夏のウールを採用。通気性、吸汗性ともに優れたウールは、爽やかな森のイメージを付加するのには実に最適でした。
また、解放感あふれる森林浴効果を高めるために意匠にもひと工夫。通常ならばボムで適度な締め付け仕様を施すズボンの裾を、2段階調節のボタン留めにすることにより、締め付け感をなくし、足元からの通気性を高め、よりリラックスできる状態を醸し出すようにしました。さらに彩りは季節を問わず人気の高い黒。木漏れ日がさざめく森の光を受けて、渋くきらめく様子がまるで目に浮かぶよう…。森の力で癒される一着、この夏ぜひお試しください。

森林浴作務衣 壮快(1)

心に優しい“森林浴作務衣”です。
森が歌っている。木々の間に響く心地よい自然の調べ。風が指揮者となり、葉がそよぐ。葉のさざめきが優しい木漏れ日を誘う。着るだけで森に帰る…この一着。
森をまとう、緑にひたる。
癒しの時代と云われて久しい現代社会において、装いという基本的な視点から人を癒すこと、和という身近な観点から優しさを人に与えたいという私どもの思いが、またひとつ画期的な一着を生み出すことになりました。
その名も「森林浴作務衣 壮快」。考えてみれば、装いとは人に一番近い、いわば第二の皮膚。心身に与える影響はもとより、少ないはずはありません。ならばその最も身近な存在である作務衣に、人を癒す力を込めようではないか、というのが、今回の新作の開発にあたっての基本的な考え方でした。

麻混生成肌着

透かしの美学を持つ絽の作務衣なら肌着は、もう、作務衣の一部です。
作務衣に肌着を――私ども伝統芸術を着る会では、このことを一貫しておすすめしてまいりました。最初は綿の肌着で用が足りていましたが、絹素材の肌着が大変な評判となり、肌着を合わせる方が急増いたしました。
麻を30%加え5分袖に吸汗性も抜群!
そしてこの度、絽の作務衣の登場となった次第です。普通なら夏だから…と、肌着の開発はおあずけとなるところなのですが、“絽”となると話は別。それどころか、絽に合わせる肌着は不可欠です。そこで開発されたのが、絽の作務衣専用ともいうべき「麻混生成肌着」です。
様式美とはいえ、いくらかでも涼しく肌ざわりの良いものと、綿を基布として麻を30パーセント加えました。さらに、これまでの肌着より袖を短くし5分袖に仕立てています。藍染に実によく調和します。絽の地から透かして見える肌着の白さは視覚的にも涼しげ。さらに、すててこの機能と同様に吸汗性があり、着脱のすべりもよくなります。

本藍染すかし絣作務衣

まなざしに涼を呼ぶ。
袖を通すのが待ち遠しくなる八代目の新作は、本藍染めが醸し出す色合いと、透かしの加減が実に見事。真っ白な肌着を合わせれば、凛とした白さが透かされて、清烈なまでの涼感が目に飛び込んできます。
生地は糸の芯まで入り込むように念入りに藍で染め上げるという手法により色落ちしにくいため、汗のために洗濯回数の多くなる季節でも安心です。
個性的な意匠をまとい季節を存分にご堪能下さい
特筆したいのは、海に舞う波を思わせる、しばり絣を用いた縦の意匠。手作り感覚あふれる自然な織りが、シャリ感を高めるために配された霞のような横の織りとの相乗効果により、惚れ惚れするような個性を醸し出しています。
大好評の本黒作務衣にメッシュ機能を加えた玄人好みの一着です。「メッシュ織り本黒作務衣 玄」はこちら!