紗紬作務衣(2)

紗と紬の共演が、より豊かな夏の涼を奏でる。
本作品はご好評の紗をさらにグレードアップしたもので、特筆は紗と紬織りの風合いの共演です。それにより、生地に適度な凹凸と立体感が構築され、肌に涼しく見た目も実に爽やか。紗と紬の醸しだす程よい透間が光の変化を生み出し、豊かで魅力あふれる表情を創り出しています。
ご覧のように彩りは深く鮮やかな紺を用い、肌着とのコントラストもまた鮮烈で涼味たっぷり。暑いからと、誰もが装いに手を抜きがちになる夏だからこそ、この一着にて、夏を独り占めにしてください。

紗紬作務衣(1)

目にも涼を呼ぶ紗と、洒落た紬との共演が実現しました。
着る方はもちろん、周囲の視線にも涼を呼ぶという和の粋な精神が込められた、夏の代表的な装いのひとつである「紗」。物理的にはもちろん、視覚的に涼感を呼び起こすという先人たちのお洒落な発想には、今の日本人が失ってしまった奥床しさや余裕が感じられ、つくづく頭の下がる想いが致します。
その素材を、古き佳き和の真髄を現代に蘇らせる、活かし広めるというコンセプトのもと、私どもではいち早く作務衣に採用し、「透かしの美学」としてシリーズ化して参りました。
「紗の透明感を作務衣で愉しめるなんて本当に粋な贅沢。肌着の白さが透かされ、清冽なまでの涼感がたまらないネ」
「夏の道を歩くと、周囲の視線が集まるのが分かる。この優越感は着たものにしか分からない」などと、おかげさまで評判しきり。

久留米織作務衣(グレー)

伝統の久留米織作務衣がこのお値段で!
横の写真でお分かりいただけるでしょうか。面つむぎのなんとも言えぬ風合い、自然の光が織りなす久留米織独特の光沢…。今回初めてご紹介できることになりましたこの「久留米織作務衣」。上品な薄緑色の抑えめな色合いが、伝統の織の微妙な風情をいっそう引き立てて、見事な仕上がりとなっています。
このお値段で本格的な久留米織が楽しめる…久留米織の本場から届いた価値ある一着、お見逃しなきように…。

正絹玉糸紬作務衣 金茶と羽織(1)

大気清々しい冬こそ、凛々しい作務衣がよく似合う。
冬は寒い。とはいえ、暖を取るために外出の際も着ぶくれしては、作務衣同好の士として如何なものか。男子たるもの、人々が背を丸めて歩く寒中なればこそ、きりりとした粋を見せたいもの。そんなときこそ正絹が映える。しかも総裏付で暖かい。きりっと袖を通し、威風堂々しっかりと臨めば、先様の羨望の目も熱くなる。
極めつけの正絹「玉糸」仕立てにて訪問着にも最適な一着。
何かとお出かけ、ご訪問の増える季節には、これぞ!と胸張れる一着にてぜひ男気を発揮していただきたい。そうくれば、素材は正絹、しかし生半可な絹では極め付けの訪問着は生まれない…。そこで私どもでは新作の開発にあたり、絹の中の絹と誉れも高い「玉糸」に着目いたしました。蚕(かいこ)が繭(まゆ)をつくる場合、まれに2匹がひとつの繭をつくることがあります。これを玉繭(たままゆ)と呼ぶのですが、そこから整糸した糸が「玉糸」で、2本の繊維が交錯しているため、不規則な節を持った実に野趣あふれる見事な糸になるのです。今回の新作は、この「玉糸」を素材に用いました。意匠は基本を踏まえ、2本の替衿にて洒落の変化を楽しめる工夫も付加。また、「ミオガード」という高機能を付加することにより、水や汚れを防ぎ、まといついたチリやホコリも簡単に落とせるというスグレモノ。もちろん総裏付で寒風対策も万全です。

サマーウォーキング作務衣

いにしえの趣を作務衣で歩く
暑い夏。だからといって空調の効いた部屋の中にこもっていては、季節を愉しむための趣も、夏ならではの自然の涼味も発見することはできません。精神の開放を大いに謳歌せんとする作務衣ファンなら、ここはひとつ、えいやっと戸外へ足を踏み出しましょう。
それも単に歩くだけではなく、心の中にひとつのテーマを掲げてみると、まったく違った視野でいつもの風景が目に入るから不思議です。
当会が提唱する散策のテーマは『万葉びとの夏』
当会が散策のテーマとして提唱したいのは、“万葉びとの夏”。こんな時代だからこそ、豊かな自然と大らかな精神性の中で生きた、かの時代の人々の雅な心に想いを馳せつつ、自分なりの身近な場で、精神の開放を楽しんでいただきたいと思うからです。
着ていただきたいのはもちろん、新作の『サマーウォーキング作務衣』。昨年、“季節の旬を楽しもう”とのテーマのもと第1弾を発表し、おかげさまで大好評。ちょっとしたウォーキングブームを呼んだものでした。
そこで今回は、前述いたしましたように、昨年とは趣を変え、より雅な思い入れを込めて、万葉の装いによる散策を前面に押し出しました。そのためにも彩りも古来から伝わる御納戸鉄(おなんどてつ)と呼ばれる実に味わいと趣のあるものを採用。
汗を考慮して、生地は軽やかさで人気の楊柳を用い、全体に、“しぼ加工”を施してありますから、肌触りも涼感も前作以上。もちろん、ひと汗かいたら、ご自宅でジャブジャブと丸洗いもOKです。
サマーウォーキング作務衣をまとい、万葉びとの心と視線で歩けば、夏の暑さも雅な趣に姿を変えることでしょう。

サマーウール甚兵衛

昔ながらの本格派と現代感覚に溢れた甚兵衛の登場。
夏の人気者<甚兵衛>に新しいイメージを――ここ数年、当会ではこの課題にあれやこれやと知恵を絞ってきました。ところが<綿絽>や<近江縮み>といった本格的な甚兵衛が健在で、しかも夏になると多くのご用命をいただくため、なかなか新しいイメージをつくり上げることが出来ずにいました。
サラサラした感触、素肌を包む柔らかさ。
そこへ、昨年の夏、爆発的なヒットとなったサマーウール素材の登場です。この素材を甚兵衛に…という声が自然にわき起こり話は一気に具体化。これまで甚兵衛が持っていたイメージとは正反対のように思えますが、試着してみると実にいい感じ。撥水や防縮といった高機能加工も甚兵衛にこそふさわしいと、そのまま採用。まさに、ニュー・ジンベエの誕生といったところです。

正藍染綿絽ゆかた叢雲(女性用)(2)

『風騒ぎ 叢雲迷う 夕にも』
夏の強い陽射しに群がり立つ雲。やがて野分けの風が吹きはじめ爽やかな夕立がやってきます。こんな夏の風物詩を表現したのが、江戸以来の伝統的な“叢雲絞り染”。そしてこの技法を復活させて完成したのが、この「正藍染綿絽ゆかた叢雲」です。
綿素材と絽織りの涼感も格別。独特の染め技法から生まれる色合いと藍模様は、見る人をしてため息をつかせることでしょう。
綿絽で正藍染―高級感に溢れたゆかた。
ゆかたに仕立てるにしても、これだけの技法、安っぽいものにしたくはありません。そこで、作務衣と同様に、生地は綿絽。もちろん正藍染です。
藍地に群がり立つ雲を想わせる染模様の素晴らしさは、私どもが申すのも変ですがかなりのもの。ゆかた人気の復活が言われる昨今、この正藍染綿絽浴衣が大きな注目を集めるのではないかという予感がしています。それだけに残念なのは、すべて手作りのため量産が効かないことです。しかし、お客様のご希望には何としても応えねばならない――と、職人秋元一二さんの尻を叩き続けております。

武州正藍染 麻混作務衣

夏でも武州を堪能したい…そんな声から生まれました。
「武州正藍染作務衣」といえば、染めは藍、素材は綿という作務衣の王道。私どもすべての作務衣の原点として、当会創立16年目を迎えた現在でも、不朽のベストセラーとして堂々の存在感を常に示しています。
その武州を、夏に存分に楽しめる一着として新たに開発してもらえないだろうか。いわば、「夏の武州」を創れないだろうか。そんな声が出たのは、長年の武州愛好家の方々からでした。武州が好きでたまらないから、盛夏でも着続けたい、手放したくない…。高まるばかりの熱望に、当会の原点たる一着の変化を望まない私どもも遂に根負け致しました。
涼やかな藍の表情と綿と麻の着心地が実にいい
あれもこれもと会員の方々からのご意見・ご要望は色々ありましたが、スタッフ会議にて吟味し尽くした結果、基本的な部分はそのままとし、素材に麻を加えて涼感を高めようということに落ち着きました。
完成致しました新作は、まさに夏の藍染め作品の決定版とも呼ぶべきもの。凛々しい藍染めの表情と、麻と綿の織り成す涼やかな肌触りの共演がこの夏を一段と愉しいものにしてくれます。

搦織作務衣 京極と羽織(2)

紗や絽を超えた『透間の美学』の究極を追い求めて…
「搦織(からみおり)」とは、古来より盛夏の正装和装として、法衣や神官、大店の旦那衆など、社会的地位を確立した人々がまとう着衣の生地技法として用いられたもの。
新作「搦織作務衣 京極」は、二本以上の経糸を一組にして、それを緯糸の間で搦み合うように織り上げるその技法により、紗や絽以上の清々しい透間が生まれ、着る方に次のような利点を与えてくれます。●紗や絽を超えた美しい気品を醸し出す姿●豊かな透間による抜群の通気性●シワになりにくく、軽やかな着心地●肌との接触面が少ないため、ベトつかず常に爽やか。
しかも上衣は肌着との重ね着によるお洒落さを表現するために一重に、逆にズボンは程よい透間と上衣との凛としたコントラストを付けるために共布で二重にし、全体の雰囲気をさらに清楚で気品の高いものにしています。
当会発の夏のお出かけ着があなたの夏を変える!
考えてみると、本格的な夏のお出かけ着は当会初。それも透間豊かな黒とくれば格調の高さは類を見ません。まとう場面も、例えばカラオケパーティーに颯爽と着て行けば、気分はまさに大店の大旦那。注目され、その場の話題の主になること請け合いです。
季節柄、お盆の席でお召しになる一着としても最適。素朴な中にも漂う黒の気品が、ご先祖様をお迎えになる席の荘厳さに凛と映えることでしょう。
シワになりにくく軽やかな着心地を備えていますから、帰省の際の一着としてもぜひお薦めです。格段に違う透かし加減と涼感で、いつもの夏とは違う自分になれる夏…。「搦織作務衣 京極」で、季節の主役になれる実感をお愉しみください。
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搦織作務衣 京極と羽織(1)

目で涼を得る。『透かしの美学』ここに極まる。
風にそよぐ木々の透間から差し込む木漏れ日に、肌で感じる以上の視覚的な“心の涼感”をおぼえる…。その自然が醸し出す涼感を意識的に取り入れたのが、夏における衣・食・住の風物詩。簾、打ち水、金魚鉢、江戸切子、そして紗や絽…。それは高温多湿な日本の夏を、目でも涼を得るために工夫された、先人たちの英知と粋の賜物であります。
その粋を作務衣を通じてお愉しみいただくために、私どもでは『透かしの美学』とテーマを掲げ、透間豊かな紗や絽の作品を発表して参りましたが、「紗や絽を超えた、盛夏だからこそ表現できるもっと豊かな“透間の粋”を創ってもらいたい」という会員の方々からのご要望が近年ひっきりなし…。
それならば単にその声にお応えするだけではない、二千年の夏という格別な機会に相応しい『透かしの美学』の記念碑ともなるべき究極の作品を創りあげようではないかと、この春から開発に着手。古来より伝わる「搦織(からみおり)」という技法を採用することにより、遂に新作「搦織作務衣 京極」の完成に漕ぎ着けました。