私たち日本人の身体には菜食がピッタリ
明治維新による文明開化以来、私たち日本人の生活は大きく様変わりしてきた。とくに食生活は、動物性蛋白質を中心とする肉食が増え、これと反比例するように魚や野菜をあまり摂らなくなってきた。
しかし、明治以前の日本人の食生活は菜食が中心で、動物性蛋白質は主に魚介類にたより、肉食はせいぜい鳥肉か卵を用いるかであった。こうした菜食中心の食生活を太古の昔より続けてきたため、私たち日本人の小腸は欧米人に比べてはるかに長い。
調が長いということは、逆に言うと、肉食には元来向いてないということだ。にもかかわらず、野菜をあまり摂らずに肉食ばかりを好んでするため、最近では便秘の人が多い。便秘は身体に非常に悪い。ほおっておくと、毒素が血液に逆流するからだ。
最近、若い女性の間で、肥満を気にして野菜サラダをたくさん食べる人が増えている。しかし、この野菜も、温室で促成栽培したものが多く、ビタミンやミネラルが極端に少なくなっているのが現状だ。
それに比べて、野草は太陽をたっぷり浴びて育っているので、味や口当たりは野菜より多少劣るが、栄養的にはむしろすぐれているものが多い。蛋白質・ビタミン・ミネラル類が多く、しかもセンイ分の豊富な野草で便通をよくし、身体に精気と活力を呼び戻したいものだ。