ゆったりと爽やかに涼しさ抜群-衿、肩の藍飾りと正藍染の帯ひもがなんとも印象的!
インバネスに続け――という気運が盛り上がっています。前号でご紹介したあの外套「インバネス」が大変な反響。これに気を良くしたわけではありませんが、世界の伝統的な装いに目を向けてみようということです。
そこで白羽の矢が立ったのが、ロシア民族衣装として名を馳せ、日本でも愛好家が多い「ルパシカ」でした。
例のように百科辞典の登場となったのですが、その表記によると<rubaska-ルバシカ>となっています。ただ、日本では昔からルパシカと呼んでいますので、私どももその呼び名ですすめます。このルパシカは、絵のようにブラウス風の上着でスタンドカラーと房のような帯ひもが特色。全体にゆったりとして作りでとても着やすそう。その意味では作務衣と相通じるものを感じます。第一次世界大戦後、世界各地で着られるようになり、日本でも芸術家たちが競って着たようでそのイメージが定着しています。
男の夏をお洒落に演出する!
このルパシカを、再現というより新しい型にアレンジして開発しようというのが今回の狙い。そして完成したのが写真のようなルパシカ。作務衣のズボンにピタリと決ったのには正直、驚きました。