日本中を駆け巡った藍染を求める旅の結果…
そのため東奔西走、足と時間をかけて、一徹に昔ながらの仕事を守っている藍染の里を必死に探し求めました。
その結果、幸運にも、谷川連峰の峻烈な清水を利根川にいただく埼玉県北部の「武州」。
四国三郎の異名を持つ吉野川を擁する徳島の「阿波」。
そして“遠州”の通り名で知られる織りと染めの重鎮、静岡の「西ケ崎」に出会うことができたのです。
歴史と伝統、豊かな自然と清流に囲まれた環境、優れた腕を持つ頑固な職人たち…それはまさに私どもが求めた理想の染めの里でした。
それからの幾度もの交渉、作務衣を論じ、話し合い、時には夜を徹して飲み明かし、伝統の装いと染めについて語り合った熱い日々は、今でもスタッフの胸の中にふつふつと蘇ります。
本物の作務衣を創りたいという心意気は、本物の藍染をいつまでも残したいという職人魂と響きあい、まさに以心伝心。その和が、藍染による当会の数々の銘作作務衣を生み出すことに至っていくのです。