オリエント作務衣(おりえんとさむえ)

仏教ゆかりの地ですべてが創られた、オリエンタルな一着。
古き佳き装いを現代に蘇らせる――という当会では、温故知新、装いの進化をも追及し、作務衣のある暮らしの中に新しい意義を打ち立てるというテーマも同時に掲げてきました。
その追求の視点は和の世界はもちろん、良いものは和洋を問わずどんどん採り入れるという柔軟かつ進歩的な志向のもと、数々のユニークな作務衣を世に送り出してまいりました。
そしてこのたび、当会が着目したのは聖なる地、インドが生んだ染と生地…。
自然の恵み豊かな草木染めと科学染料を巧みに交ぜ合わせた独特の染と、素朴な風合いで人気の高いインド綿の融合は、これまでにも数多く外国の生地を見開きした目利きを自負する当会のスタッフも一目惚れの状態…。
しかも、インドといえば、仏教の故郷としても名高い地。作務衣の普及の原点である僧侶たちのことを考え合わせると、当会が偶然にも新作の開発にインドの染と生地に注目したのは、何か大きな輪廻を感じるというもの。
生地は、手織に近いざくっとした味のある厚手。これは、半自動織り機で織り上げたゆえん。しかも厚手でありながら、透かしが入っているところが憎いこだわり。さらに肌に馴染む風合いを重ねるために、一度ウォッシュアウトするという手の込みよう。染も織も縫製も、すべてインドで行った、まさにオリエンタルな作務衣の誕生です。
実はこの新作、モニター調査でも大変な人気を集めた品。眼の肥えた作務衣愛用家の方々をうならせるに十分な作務衣だと改めて自負するに至ったのですが、インドの職人の手によるため如何せん数が創れず、100着限りの限定販売と相成りました。

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