コチニール染作務衣 ボヘミアン<自由人>(1)

作り手の嬉しさやときめきが、着る人の心をさらに自由にする――
「コチニールがまとめて手に入ったよ、どうする?」メキシコから一本の電話が当会の空気を一変させました。電話を受けたスタッフは、目をキラキラさせて「赤染めが出来るそうです!」と叫び出す始末です。
確かに、藍染にはじまり、草木染、茶葉染、樹木染…とステップを踏んできた当会にとって「赤染め」とも「虫染め」とも言われるこのコチニール染めは、挑まねばならぬものに違いありません。
まとまった入手が難しい動物染料
コチニールとは、ペルー、メキシコ原産のウチワサボテンに付く介殻虫から採った動物染料のひとつ。色素の主成分はカーミン酸という赤色素で、古くから緋(赤)染に用いられていました。ただいかんせん、動物染料ですから、大量の供給は難しく、科学染料が発達した現在では、特に日本ではほとんど見かけることがなくなっています。
しかし、そのコチニールがまとまって入手できる…と言われたら、逃げるわけにもいきません。急遽、ゴー指令。コチニール染へのチャレンジが始まりました。

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