利休好みの彩り“ねずみ”をキルト作務衣に復元しました。
緑みを帯びた中明度の鼠色――新しいキルト作務衣の色合いは“利休鼠(りきゅうねずみ)”です。
端正で微妙なこの利休鼠の色調は、おなじみの“利休茶”と並んで「粋」好みの江戸人に愛好され、大変な人気を博したと言われています。明治後期になって、この鼠は流行色として再びスポットを浴びてきました。
北原白秋作詞の「城ケ崎の雨」という歌にも「利休鼠の雨が降る…」とうたわれていますので、ご存知の方も多いかも知れません。
草木染調の染液に漬けて染め上げた糸と本藍染の糸を使い、伝統的な交織技法で織り上げたこの古色の彩り。まさに「利休好み」と呼ぶにふさわしい色調です。
ぼてぼて、ごわごわ感なし。格調や渋さも楽しめます。
表地は、木綿100%。そして同じく木綿100%の裏地の中に軽量のポリエステル綿をはさみ込んでキルティング加工を施しています。つまり、昔で言うところの“綿入れ”という感じ。しかし、昔ながらの綿入れのような、重くてごわごわした感じはまったくありません。
作務衣は着たいけど冬の寒さがちょっと辛い…という方。ただ暖かいだけではなく、作務衣ならではの格調や渋さが楽しめる、嬉しい“冬の作務衣”です。