絽に織られた綿の心地よい肌ざわり。海を思わせる深い藍に、波が立つような淡い彩りが騒めく藍染模様――。透き通るような気品の中に、季節が踊る。
原反を七回から十回も藍ガメに入れて染め上げてあります。
藍染を代表する色、しかもすべて一枚ずつ手染の絞り染めですから、一見では似た染め上がりですが、全く同じ模様は二つとありません。着心地は独特の風合いがさらりとしていて、軽い感じです。
他人から見ますと、何ともいえぬ気品を漂わせながら、一方では艶っぽいほどの粋さが感じられます。綿ではありますが、そこはかとなく「絽」独特の高級感が伝わってくる、そんな作務衣です。