素朴にして奥深く、端正にして格調高く…遂に復元された利休の色!
上下共に素材は木綿、色は藍染――というのが作務衣の基本です。
僧侶の修行着として、この素朴で質素、また端正な様式は長い歴史の中で受け継がれてきました。
この伝統的な様式の持つ機能性や雰囲気、精神性などが現代の人に評価され作務衣ブームが生まれたのです。
一方、伝承はそれとして、新しく質の高い作務衣の開発を望む声も、ブームが進むにつれ多く寄せられるようになったのです。
もちろん、私ども<伝統芸術を着る会>としても望むところ。すでに以前から特別プロジェクト・チームを編成し、その研究を続けてまいりました。
形と機能はそのままに藍に勝るとも劣らぬ色を!
新しい作務衣といっても、その本質が見えなくなるようなものでは意味がありません。形と機能――これは触りたくてもそれが出来ないほどの完成度の高さを作務衣は持っています。これを破るような愚行はおかしたくありません。
そこで着眼したのが“色”でした。それも藍染めの勝るとも劣らぬ色を求めた戦いが始まったのです。
素朴にして奥深く、また端正にして格調高い色――これを考え抜き、到達したのが、俗に言う“利休好み”でした。