創作のれん-日本のまつり-(1)

原始布と呼ばれる古代織技法が、いま鮮やかに甦る-
まだ、木綿や絹がこの世に生まれる遥か昔から先人たちは、山野に自生する草や木の皮から糸を紡ぎ布を織っていた。この“原始布”と呼ばれる技法は、時を越え、細々ながらも何千年来ほとんど変わることなく現代に継承されている。確かに衣料素材としても役割はすでに終えているかもしれないが、手紡ぎ、手織りであるが故の粗目の質感や繊細さは捨てがたいものがある。
そこで、この原始布技法による“創作のれん”の開発がなされた。手紡ぎ手織りによる本麻の質感に加え、京版画の第一人者清水章夫氏の手になる芸術的なデザインが、原始布に新しい生命を灯したといえよう。使うというより、飾るにふさわしい――絶品である。

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