先般、刺子織作務衣を発表しました折、多数の会員の皆様から「何故羽織がないのか!」という叱責を頂戴いたしました。
もちろん、当会としても羽織の品揃えは当初から頭にあったのですが、本体の作務衣が予想をはるかに上回る評判。加えて七代目の丹念な仕事ぶりも合わせて、つい機を逸してしまったという次第です。
これではならじとフル回転で品揃え。刺子織羽織の登場となりました。写真のような仕上がり、いかがでしょうか。確かに皆様からのご指摘のように、羽織を一枚合わせるだけでグンと格調が増し作務衣本体がいっそう引き立ちます。
素材、織り、色、すべて作務衣と同じ。ただ「丁字雲」「唐法師」に付けていました柄は、羽織の特性、袖なしの陣羽羽織型を考えて無しとしました。
裏地はごらんのように藍と対をなすことで気品が増す明るい“ねずみ色”。霜ふり風に模様をつけ動きを出してみました。もちろん、表はすべて刺し模様です。