樹皮模様に織り込んだ杉の葉のイメージ!
仕上がりは、あたかも樹の皮を想わせる模様に織り上がりました。さらに目をこらしていただくと、緑が細かく混じっていることに気づかされるはず。杉の葉のイメージを織り込んでみました。ヨコ糸に何本に一本という計算で緑の糸を飛び込ませたのです。
つまり、この樹木染作務衣は、一本の杉の木のすべてをトータルに表現しているのです。
恒例となったモニターによる試着会の場で、モニターの一人が「森林浴の匂いがする!」と言い出しました。匂い付けなど全くしていないのに…。これは、目が感じた樹木の香りだったのです。
それほどに、この作務衣は、樹皮の再現がなされているということ。私どもの自信はさらに深くなったことは申すまでもありません。
樹の皮で染める――このこと自体が画期的な上に、あたかも香り立つが如き、樹木の表情の再現。大汗をかきながら杉の皮を煮詰めた職人も、あたかもキャンバスに絵を描くように樹木を表現した織り職人も、この作品の完成には大満足の様子。
「樹ならヤマとあるからな…」との励ましの言葉を背に、この樹木染作務衣「天竜」を、世に問います。