藍と墨の交わりが、この装いを、鮮烈なまでに現代に蘇えらせました。
印象深きその姿――もののふの心を持ちて、春にこそ踏青の喜びを知る。
色のイメージが装い自体を定めてしまうことがままあるもの。
憲法黒の再現と藍墨の開発がもしなかったならば、この「野袴」という装いは、現代に蘇ることもなかったかもしれない。
あまりにも鮮烈なこの“はかま姿”には、藍墨の彩り以外は思いも浮かばない。
兵法、剣法に長じた吉岡流からの贈り物。それもまた妙なる縁といえようか…。
きりっと紐を結べば、臍下丹田に活力湧き、野遊び、散策はまさに踏青の喜びを五体に走らせる。うららなる春だからこそ、この端正さは印象的。色も映える。
その昔、武士たちが本袴を脱ぎ捨て、心を開放させたこの野袴に、今は気品と格調を感じ取るのも実に興味深いものである。
作務衣を見慣れた目に、これだけ眩しいのならば、一着、ご用意召されてはいかがなものだろう。
伝統様式をきちんと備えた本格的な野袴の仕立てです。しかし、本袴と異なり、着付けは簡単。ひもを回して、後ろをツメで止め、あとは結ぶだけ。もちろん、一人で着ることができます。
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